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絞り染めとは?

絞り染めは、原則として生地を染料に浸して染める「浸染」によって染色される技法です。そのため模様は、染めずに白く残すことで表現されます。いかに染めない部分に染料をしみ込ませず、美しく仕上げるかが重要とされてきました。

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絞り染めは、原則として生地を染料に浸して染める「浸染」によって染色される技法です。そのため模様は、染めずに白く残すことで表現されます。いかに染めない部分に染料をしみ込ませず、美しく仕上げるかが重要とされてきました。

その方法として、絞りは布を糸で括って防染するのが一つの代表例ですが、実際の表現では、布を糸で括って縛るだけでは高度な表現はできません。そこで、小袖のフォルムに似合うよう精巧かつ熟練の手わざが編み出され、現在に受け継がれてきました。

絞りには、色を挿したりなぞったりするだけでは表せない、布の内部を貫き通った色彩の深みと奥行き、そして圧倒的な迫力を感じることができます。

ひと口に絞り染めと言っても、その表現方法はさまざま。

生地の突出のさせ方、糸のかけ方、縫い締め方次第で、多彩な柄が生まれます。

絞り染めの工程でもっとも重要な役割を担うのが「括り」。生地をきつく糸で括った部分は、浸染されても染料が入り込まず、最後に糸をほどくと隠れていた美しい柄が解き放たれます。美しいものを求めずにはいられない人間の本能が編み出した精緻な技の極地です。

これが片山文三郎商店のものづくりを支えています。

写真は1925年頃のもので、手柄や髪飾りの染色生産の様子です。下張り、絵刷り、括り、漂白、染色、糸解き、湯のしなどの作業を分業制で行っていたのは、今も同じです。

Design step

1. 下絵

布に青花で付けられた下絵。これが模様の輪郭になります。

Sewing step

2. 糸入れ

下絵の輪郭に沿って、間隔を揃えて糸を縫っていきます。

Binding step

3. 括り(絞り)

糸入れした布をぎゅっと寄せて筒状にし、根元から先端へ糸を巻き上げていく括り(絞り)の工程。ここの技法で模様の表現が決まる大切な工程です。

Dyeing step

4. 染め

絞りは、刷毛で引き染めにせず、白目の布を染液にどっぷり浸して染める方法です。染液をしみ込ませないよう、いかに防染するかが大事です。

Unbinding step

5. 糸解き

染めたあと、括っていた糸を切ってほどき、縮まった布を伸ばす工程です。

Complete step

6. 完成

絞りの種類

Bai Shibori

唄絞り (ばいしぼり)

糸できゅっと絞ったその形が貝に似ていることから貝絞り(唄絞り)と呼ばれています。生地に糸入れをし引き締めた後巻き上げていく方法と、糸入れをせずに生地に糸を巻きつけていく方法があります。

Tsukidashi Shibori

突出し絞り (つきだししぼり)

生地の根本だけを糸で括る技法です。図柄が小鹿の斑点に似ていることと、糸を絞ってできる凹凸、突出しからその名がつけられました。

Itajime Shibori

板締め絞り (いたじめしぼり)

折りたたんだ布を2枚の板で挟み、染料に浸して染める染め方です。三角や四角の連続模様で、麻の葉や雪花絞りと呼ばれる花模様などが染め出されます。

Manmaru Shibori

まん丸絞り (まんまるしぼり)

生地を丸めて縦横ランダムに糸をかける「まん丸絞り」。 2枚として同じ柄にはならない予測不能な柄の出方が魅力です。

Sekka Shibori

雪花絞り (せっかしぼり)

生地を縦に四つから、八つ折りにしたものを方形、あるいは、三角形にたたみ、一廻り小さな2枚の板で生地を挟み、ひもで強く締め、折り目や隅を染料に浸して染めます。染め上がると筋や六花模様があらわれます。

Tesuji Shibori

手筋絞り (てすじしぼり)

できあがりの具体的なイメージをデザイナーから託された職人の熟練の感覚ひとつで、括り糸の間隔や強弱を自在に決定し、下絵のない生地が見事に絞り上げられます。精緻な疋田絞りなどとは異なり、糸入れの自由度が高いこの絞りは、糸をほどいた瞬間の思いがけない迫力に息をのみます。

Moku Shibori

杢絞り (もくしぼり)

下絵にそって糸で縫い、その糸を引き締めて染まらない部分を柄として染めだす技法です。染め上がりが樹木の杢目に似ていることから、杢目絞りと呼ばれます。

Hitta Shibori

疋田絞り (ひったしぼり)

子鹿の背の斑点に似ていることから称される鹿の子模様を表現する絞りです。数ある技法の中でも疋田絞りの表現は、江戸時代以来もっとも豪奢華麗を極め、それゆえ疋田絞りを代表技法とする京都の絞り産地で作られる絞り染を総称して「京鹿の子絞り」と呼ばれています。

Miura Shibori

三浦絞り (みうらしぼり)

染め上がりの放射状に伸びた点模様が千鳥の足跡のような模様に見えることが特徴です。絞る人の力加減が模様となって表現されるような趣が味わい深い技法です。